星に願いを
「え!?亮助って好きな人いるの!?」
「わ!あほ!鈴子!」
ガサ、っと俺の後ろの茂みから顔を出した3人組。葉っぱ頭に付けて、何やってんねん。
「あ、女の子逃げてもうたー」
「あの子こないだ勝っちゃんに告白してきた子ちゃう!?」
「あ、ホンマや」
転校してきてすぐに「ひさしぶりやな」って俺に会いに来てくれた一個上で先輩の勝っちゃん。そして優大。ホンマに昔と変わらなさすぎて笑えてくんねん。
「で!で!好きな子って!?」
面白い玩具見つけたガキみたいにキラキラした瞳でそう聞いてくる鈴子。
「だれなんー?」
「予想すらつかへんわー」
2人は絶対わかっとる癖にそう俺を囃し立てる。
「教えてよー!!」
その3人がアホみたいに(いや、アホなんやけど)騒ぐから、教室の窓から廊下から色んな奴がコッチを見てきた。
「…教えて欲しい?」
そう言えば鈴子はもっと瞳を輝かせ、うんうんと激しく頷いた。
俺、いいこと思いついてん。