星に願いを
02
友達から聞く恋の話。例えそれが辛いものでも悲しいものでも、あたしにはすごくキラキラして見えた。いつかあたしもそんな恋がしたい、そう思い続けて17年。あたしの心は未だ輝けないでいる。
‐act.02‐
「待ち合わせは、えっと」
あたしは小学1年生の時、おとんの転勤で大阪に引っ越して来た。
高校2年になっても未だ大阪弁が話せなくて、唯一話せる大阪弁は「おとん」。
無理して大阪弁で話すとみんなに何故か笑われる。エセ大阪弁やな、なんて。
うちの家族はいつまでたっても共通語で大阪弁を話さない。環境に流される事を知らないらしく、もちろんその一員のあたしも、だ。
此処に来て11年。
どうやらアタシは過去の記憶が一部消えているらしい。
それを聞かされたのは随分と前。引っ越してきてから丸々3年の記憶が無いんだって。
えっと…なんだっけ。
昔っからよく一緒に遊んでた男友達がいうには、一人の男の子を完璧忘れてるらしい。
それが誰かも教えてくれないし、名前すらも教えてくれなかった。
ただ、おとんが教えてくれたのは「自転車でぶっ転んで、バカだから記憶もぶっ飛ばした」…らしい。
思いだそうとすると、らしい、らしい、ばかりでいつもどうでもよくなって諦めてしまう。
「ま、昔の事だしね」
小さく呟いたその時、ポケットに乱暴に押し込まれた携帯が震え着信を知らせた。
「もしもしー?」
着信相手はもちろん今日の合コンをセッティングしたメグ。
「はっ!?合コン中止ぃー!?」
なんてことだ。メンツが集まらなくて中止なんて。
あたしだって無理やり参加させられた身なのに(けど化粧はバリバリ気合いだったけど。)
約束の時間30分前に言うとはいい度胸だコノヤロウ。
「暑いし、家かえろー!」
合コンは楽しみだったけど、そういう所にあまり素敵な出会いが無いことも知ってる。
そう言えば亮子ちゃんが家に来ているはずだし。ああ、早く会いたいな!
‐act.02‐
「待ち合わせは、えっと」
あたしは小学1年生の時、おとんの転勤で大阪に引っ越して来た。
高校2年になっても未だ大阪弁が話せなくて、唯一話せる大阪弁は「おとん」。
無理して大阪弁で話すとみんなに何故か笑われる。エセ大阪弁やな、なんて。
うちの家族はいつまでたっても共通語で大阪弁を話さない。環境に流される事を知らないらしく、もちろんその一員のあたしも、だ。
此処に来て11年。
どうやらアタシは過去の記憶が一部消えているらしい。
それを聞かされたのは随分と前。引っ越してきてから丸々3年の記憶が無いんだって。
えっと…なんだっけ。
昔っからよく一緒に遊んでた男友達がいうには、一人の男の子を完璧忘れてるらしい。
それが誰かも教えてくれないし、名前すらも教えてくれなかった。
ただ、おとんが教えてくれたのは「自転車でぶっ転んで、バカだから記憶もぶっ飛ばした」…らしい。
思いだそうとすると、らしい、らしい、ばかりでいつもどうでもよくなって諦めてしまう。
「ま、昔の事だしね」
小さく呟いたその時、ポケットに乱暴に押し込まれた携帯が震え着信を知らせた。
「もしもしー?」
着信相手はもちろん今日の合コンをセッティングしたメグ。
「はっ!?合コン中止ぃー!?」
なんてことだ。メンツが集まらなくて中止なんて。
あたしだって無理やり参加させられた身なのに(けど化粧はバリバリ気合いだったけど。)
約束の時間30分前に言うとはいい度胸だコノヤロウ。
「暑いし、家かえろー!」
合コンは楽しみだったけど、そういう所にあまり素敵な出会いが無いことも知ってる。
そう言えば亮子ちゃんが家に来ているはずだし。ああ、早く会いたいな!