小さなキミと

休日の勉強会

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頑張る宣言をした球技大会の、次の日。


早速、あたしは服部に色々と尽くしてみた。


日直の仕事を代わってあげたり、筆記用具を貸してあげたり、お菓子をおすそ分けしてあげたり、その他もろもろ。


それらに対する服部の反応は、面白いぐらい酷いものだった。


「不気味」

「気色悪い」

「なに企んでんの?」

「どっか頭ぶつけた?」

「変なもの食った?」


そんなことを言われ、アホらしくなってすぐに止めた。



さらに次の日。

外見を変えてみようと思い立ったあたしは、色つきリップを塗り、長い髪を下ろしてコテで巻いてみた。


「なんか……老けた?」


朝、登校するなり服部にそう言われ、あたしはすぐさまトイレに直行。

リップを落とし、髪を1つにまとめ直したのだった。



それでもめげずに、次の日もあたしは頑張った。


言葉遣いを改めたり、行儀よくしてみたり、愛想ふりまいてみて良い子アピールしてみたり、色々やった。

だけどどれもイマイチで、服部に気味悪がられただけだった。


「なんでこうなっちゃうのかなぁ」と結に相談してみれば、

「慣れないことをしようとするからじゃない?」という答えが返ってきた。


じゃあ、あたしはどうすればいいんだろう。

頑張るって言ったのはいいけど、一体なにを頑張ればいいの?


そんなあたしの問いには、誰も答えてくれるはずがなくて。



服部との距離が縮まらないまま、ずるずると3週間が経過。

6月も終わりに近づき、ここのところ猛暑日が続いている。


季節は、もうすっかり夏だ。

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