小さなキミと
「あれ、服部は?」
あたしが何気なく訊くと、みんなの箸の動きがピタッと止まる。
なんだろう、その不自然な態度が少し気になった。
「え、なに? 服部に何かあったの?」
「……涼香もしかして、覚えてない?」
あたしの問いには答えずに、結が探るように訊いてきた。
「覚えてないって、なにを?」
あたしが言った途端、
「ハァーーーー?」と結は呆れたような声を上げた。
結だけじゃなく、日向も同じような反応を示す。
「嘘でしょ? めっちゃ目ぇ開いてたのに」
「寝ぼけてってこと? 無意識? 夢遊病?」
「それは服部くんが可哀想だわ」
若干怒り気味の2人に、あーだこーだとワケの分からないことを責められるあたし。
「え、ちょっと意味が分かんないんだけど」
「分かんない、じゃないよッ。涼香がなにやらかしたか教えてあげようか?」
業(ごう)を煮やした結が言葉を続けようとしたところで、日向が止めに入った。
「言っても絶対信じないから」
日向が言ったそれに、葉山くんと世良くんも同意する。
「なにそれ……あたし何をやらかしたの? っていうか服部は?」
「あー、奏也ならとっくに帰ったよ」
葉山くんにそう言われ、あたしは心の中でガックリと肩を落とした。
そりゃ、そうだよね。
家の人が帰ってくるまでって言ってたもんね……
「あ、そうそう。オレ剛さんに謝んなきゃなんないんだった」
唐突に、何かを思い出したように話を切り出した葉山くんが、あたしに向かって驚きの事実を明かした。
なんと、さっき頭痛薬だと思って飲んだ薬が、実は睡眠薬だったらしい。
どうりで眠くなるワケだ。
あんな猛烈な眠気は生まれて初めてだったもん。
あたしが何気なく訊くと、みんなの箸の動きがピタッと止まる。
なんだろう、その不自然な態度が少し気になった。
「え、なに? 服部に何かあったの?」
「……涼香もしかして、覚えてない?」
あたしの問いには答えずに、結が探るように訊いてきた。
「覚えてないって、なにを?」
あたしが言った途端、
「ハァーーーー?」と結は呆れたような声を上げた。
結だけじゃなく、日向も同じような反応を示す。
「嘘でしょ? めっちゃ目ぇ開いてたのに」
「寝ぼけてってこと? 無意識? 夢遊病?」
「それは服部くんが可哀想だわ」
若干怒り気味の2人に、あーだこーだとワケの分からないことを責められるあたし。
「え、ちょっと意味が分かんないんだけど」
「分かんない、じゃないよッ。涼香がなにやらかしたか教えてあげようか?」
業(ごう)を煮やした結が言葉を続けようとしたところで、日向が止めに入った。
「言っても絶対信じないから」
日向が言ったそれに、葉山くんと世良くんも同意する。
「なにそれ……あたし何をやらかしたの? っていうか服部は?」
「あー、奏也ならとっくに帰ったよ」
葉山くんにそう言われ、あたしは心の中でガックリと肩を落とした。
そりゃ、そうだよね。
家の人が帰ってくるまでって言ってたもんね……
「あ、そうそう。オレ剛さんに謝んなきゃなんないんだった」
唐突に、何かを思い出したように話を切り出した葉山くんが、あたしに向かって驚きの事実を明かした。
なんと、さっき頭痛薬だと思って飲んだ薬が、実は睡眠薬だったらしい。
どうりで眠くなるワケだ。
あんな猛烈な眠気は生まれて初めてだったもん。