小さなキミと
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上の空だった。
朝礼の間中、ずっと。
担任の話も、全然頭に入って来なかった。
周りにつられて起立し、周りにつられて着席する。
それだけで精いっぱいだった。
『お前が彼女でも恥ずかしくないから』
脳内で何度もリピートされるその言葉に、また身体中の熱が上がる。
頭、撫でられちゃった。
うわあ今さら恥ずかしい!
服部に、こんな、女子扱いみたいなことされるといちいち恥ずかしい!
前に有にも似たようなことされた気がするけど、あれとはなんか全然違った。
やばい、爆発しそう。
っていうか結構大胆なんだな服部って……。
小っ恥ずかしいこと平気で言うし。
いや平気じゃないな、地味に照れてるの分かるもん。
あたしも言った方がいいのかな。
いやでも好きとは言った気がするし。
うおぉーーーー分からん!
彼氏なんて初めてだから分かんないよーーーー!
────気づいたら朝礼が終わっていた。
「涼香……おい涼香!」
大声で名前を呼ばれ、ハッとして意識を向けた先にいたのはやはり八神有だった。
あたしのことを涼香と呼ぶ男子なんて、1人しかいない。
というか、そこは有の席だ。
「あ……なに?」
未だにぼーっとした頭でそう訊くと、有はちょっと言いづらそうにしながら「あのさ、お前って……」と切り出した。が、
「涼香ーーーーッ!」
という結の興奮した叫びに、一瞬にしてかき消されることになった。
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上の空だった。
朝礼の間中、ずっと。
担任の話も、全然頭に入って来なかった。
周りにつられて起立し、周りにつられて着席する。
それだけで精いっぱいだった。
『お前が彼女でも恥ずかしくないから』
脳内で何度もリピートされるその言葉に、また身体中の熱が上がる。
頭、撫でられちゃった。
うわあ今さら恥ずかしい!
服部に、こんな、女子扱いみたいなことされるといちいち恥ずかしい!
前に有にも似たようなことされた気がするけど、あれとはなんか全然違った。
やばい、爆発しそう。
っていうか結構大胆なんだな服部って……。
小っ恥ずかしいこと平気で言うし。
いや平気じゃないな、地味に照れてるの分かるもん。
あたしも言った方がいいのかな。
いやでも好きとは言った気がするし。
うおぉーーーー分からん!
彼氏なんて初めてだから分かんないよーーーー!
────気づいたら朝礼が終わっていた。
「涼香……おい涼香!」
大声で名前を呼ばれ、ハッとして意識を向けた先にいたのはやはり八神有だった。
あたしのことを涼香と呼ぶ男子なんて、1人しかいない。
というか、そこは有の席だ。
「あ……なに?」
未だにぼーっとした頭でそう訊くと、有はちょっと言いづらそうにしながら「あのさ、お前って……」と切り出した。が、
「涼香ーーーーッ!」
という結の興奮した叫びに、一瞬にしてかき消されることになった。