きっと、明日も君がすき。
「…結真くん、」
昇降口を出たところで、グラウンド横の部室からこっちへ歩いてきている結真くんと会った。
その向こうでは部員の人たちがぞろぞろと帰っているところで。
「……部活は?」
向き合って私を見たまま、結真くんに聞かれた。
「えっと…今日は無かったんだ」
「そ」
一言。そういって、ゆっくりと歩き出す。いつも歩くスピードは速いのに。
きっと、前を歩いて言ってる人たちを距離を開けたいんだろうな、と思い私もゆっくりと歩く。
「……もう少ししたら大会がありますね」
「……」
返事はないけれど、結真くんの視線がこっちへと向けられていることに嬉しくなる。
「勝ち進んで、少しでも長く練習できるといいですね」
「うん」