きっと、明日も君がすき。




ふっと笑った結真くんを見て、つられて笑ってしまう。

あぁ、こんなにも好きなのに。

きっともう、会話することすら叶わなくなる。

ゆっくり歩いているはずなのに、駅へはどんどん近付いて行って。言わなきゃ、言わなきゃと思うのに、唇はぐっと閉じてしまう。


言わなきゃ。

「「あの、」さ…」



「わ、…あ」


話し出そうとした瞬間、被る言葉。お互いわずかに瞳を見開く。

「…何?結真くん」

結真くんから話し出してくれることは珍しいので、そのまま聞けば、一瞬、困ったような顔をされて、そのまま視線を外された。




…何だろう?




首を傾げるけれど、結真くんは何かを考えてるような表情で。



「いや、なんでもない」

「え、」

「……そっちからでいいよ。何?」




そう言われてしまって。戸惑ってしまう。

だけど、きっと聞いても答えてくれないだろうなと思った。



< 104 / 156 >

この作品をシェア

pagetop