きっと、明日も君がすき。
大丈夫。忘れ物は無いか、昨日の夜もさっきも何回も何回も確認した。
「大丈夫。いってきます」
笑顔でね、背中からそう言われて
もう一度シューズボックスに備え付けられている鏡で全身をチェックする。
あの時よりも歳をとった。同じ場所へと行くのに、いろいろと変わった。
先生に怒られない程度に染めていた暗めのブラウンだった髪は、黒髪になった。
毛先を捲いて遊んでいた髪は、
今は黒ゴムで後ろで1つにまとまっている。
申し訳程度にしていたメイクは、がっつり塗っているけれどナチュラルに見えるようにしている。
そして、制服・カバンではなくスーツを着てリクルートバックを肩にかけている自分。
大丈夫だと自分に言い聞かせるように、深く吸った息を勢い良く吐き出し、家を出た。