きっと、明日も君がすき。
「あ、でも今数学は面白いよ!」
「そうなの?」
「佐田先生だからねー」
「あぁ・・・」
結真くんが、か。昨日のあれ分かりやすかったよね、と話し始める学生達。
「あ、佐田先生来た!」
わぁっと顔が明るくなる女の子たち。
男の子も笑顔で。窓から少しだけ顔を出せば、ちょうどタオルで汗を拭いながら結真君が歩いてきていて。ここ最近見慣れたスーツ姿ではない、昔と変わらない練習着姿にドキッとしてしまった。
結真くんがこちらに気付いて顔を上げる前に窓から顔を引っ込める。