きっと、明日も君がすき。


校舎に入ったのかな?

談笑しながらグラウンドへと歩いていく後ろ姿を見てから、窓を閉める。

うー、寒い。

水を流せば、様々な色を出していたパレットが混ざり濁った色になって排水溝へと流れていく。


と。

「―――何してんの」




急に後ろからかけられた声。

びっくりして、振り向くと同時にすぐ後ろにいた結真くん。


気づかなかったことと、距離の近さに驚く前に、ぐいっと持たれた左手。



「へ・・・」



「何のんきに笑ってんの。保健室」


「え、ちょっと待って」


そのまま歩き出そうとする結真くんに必死で抵抗する。咄嗟に流しの縁を掴んで足に力を入れれば、止まる結真くん。顔がいらいらしてるのがわかる。






けど。



保健室。右手、で。結真君が、何をいいたいのかすぐにわかった。


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