きっと、明日も君がすき。

さ、入りなさい、

嬉しそうににこやかな挨拶で、先生に押されるように入ってきた、最後の実習生。




――耳に、

その声が届いた瞬間。

姿なんてまだ見えてないのに、え、と思った。


わずかな緊張で固まっていた体が、今度は別の意味で固まる。




入ってきた低い声と、頭の中の記憶が、一瞬でリンクする。

さっきの私と同じように、

押されるようにしてすぐに視界に入ってきたその人とは、私が入り口に一番近くに立っていたからか



すぐに視線が交わった。


梅田先生へと下げられていた視線が、流れるように、私へ。伏し目がちだった目が、真っ直ぐと向けられる。


……、うそ。





< 15 / 156 >

この作品をシェア

pagetop