きっと、明日も君がすき。



仲良くね。とどうしても仲睦まじく過ごしてほしいのだろう先生は念を押すようにそれだけ言うと、出て行ってしまった。



パタパタと

足を引きずりながら遠ざかっているその足音を聞きながら

室内はすぐに沈黙となる。



取り残された、5人。お互い様子を窺うように顔を見合わせるものの、なんといっていいのか分からないという顔をしている。


人見知りの私は、喋ることなんてできなくて。



取りあえずあまりにもじろじろ見るのはどうかと思うので、

ちらちらとどんな人がいるのかだけ窺っていた。



だけどこの静かな空気も苦手で。どうしようかと思っていると。

「……とりあえず、座りますか」




私より早く来ていた男の人が、声を出した。

無言で皆それに従い、全員が動き出す。

コの字型に置かれた長机とイス。

私は女の子の隣に座る。



反対側には、先に声を出した人と、


一番最後にきた彼。




1つだけ置かれたイス。

ちょっと形は違うけどお誕生日席のようなそこには

もう一人の男性が座った。

……座ったものはいいものの。

自分の席に座ってそのまま前を見れば、自然と視界に入ってしまう向かい側にいるその姿にどうしたらいいのか分からず。



しょうがないので二つの机の真ん中あたりの床を見ていた。




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