きっと、明日も君がすき。

落ち着かない。他に気を逸らすことさえない沈黙の中。


まだ始まって数分しか経っていないのに。



新たな不安に、胃が痛くなる。

「自己紹介……した方がいい、よね。みんな三回生、でいい?」

誰でもいいから取りあえず喋って……と

心の中でお願いしていれば。



届いたのか、最初に口を開いた男性が、全員に尋ねてきた。



ほぼ同時。全員がうなずいたので、じゃあと。私たち全員を笑顔で見た後、口を開く。





「えっと、K大学の体育科学部体育学科から来た山根 尚也(やまね なおや)です。体育科を担当させてもらいます。……あ、因みにそっちの、」

彼の視線が

そのまままっすぐと進む。


その視線を合図に、私の隣にいた子が口を開く。


「垣添 萌(かきぞえ もえ)です。山根と同じ大学、同じ学科の実習生です」




「同じ大学・・・」



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