きっと、明日も君がすき。
平均並み…だったような気がする。
美術っぽくないのかなぁ。普通は5教科で考えるから意外なのはしょうがないのかもしれない。
いやいや、何もすごくない。
「矢野さんは美術か…よろしくね」
爽やかスマイルを向けられて、頭下げた。
「で、えっと・・・昨日すれ違ったよね」
私に笑いかけてくれた後。
山根くんは、隣に座っている彼へと声をかける。
どうやら昨日挨拶に来たときに会っていたみたい。
「あぁ。佐田結真です。県立教育大で、数学科の実習です」
淡々と言って。
黙った彼。しん、とした沈黙。
数学…専攻なんだ。教育大に進んでたんだ。
ってことは、
卒業してからもずっとここにいたんだ。