きっと、明日も君がすき。
沈黙をどうにかつなげないと、ととっさに山根君は思ったのだろう。
「佐田、でいい?名前でもいい感じ?」
「どっちでも」
「じゃあ、結真で」
笑った山根くんは続ける。
なにか、会話を繋げるための話題を探すように視線を彷徨わせ。
思いついたのかなと思えば、こちらへ視線を向けてきた。
「結真とえっと、矢野さんはここの卒業生で同級生だったんだよね?」
確認するかのように、何気無く言ったつもりだろう。何も知らないからしょうがないのだけれど、地雷。
いとも簡単に引っ張り出された話題は、
私の心を抉る1番触れられたくないもの。
え、と思った。まさかいきなりそんな話題になるとは思っていなかった。とっさにみた彼は、顔色一つ変えずに山根君を見ていて。
「そうだけど」