きっと、明日も君がすき。
「え?」
「寒いなら。わざわざ歩かなくても」
「いやいや、歩きますよ!」
「寒い思いまでして遠回りしなくても」
学校の門から、少し歩けばバス停がある。
そのバスに乗れば1本で自宅の最寄りのバス停まで帰れる。
それは、初めて学校から帰る時(私が一方的について行っただけだけど)に、沈黙を無くそうとべラベラ喋ったので、結真くんも知っている。
…覚えてくれていたことにびっくりしたけれど…。
結真くんは、バスで帰らせたいらしい。
思ったことをそのまま言っただけで、本当に寒いわけでは…
寒いけど。
だけど、結真くんの帰路にお供できると思えば全然耐えきれる寒さだ。
結真くんの提案を全力で拒めば。
あ。またバカじゃないのって顔された。冷めた目で見られる。
――かっこいい。
結真くんは、どうして私がバスではなく電車で帰りたいのか分かって言ってるのか、いないのか。