きっと、明日も君がすき。
「・・・早くしないと実習中止になっちゃうよ?」
現にこの紙の提出期限は明日の午後17時と決められているのだ。
それまでに結論を出さなければいけないのに、彼女の様子を見ると今日中に決断するのは無理だろうと思う。
「行き先決まらなくて留年ってどう思う?」
ちらりと伺うように私を見るキコ。んー…と考えてみる。
この時期どこへ行くのか、どこがいいのか。
基本は受け入れ体制が整っているのなら勝手を知ってる母校をみんな選んでいるけれど。
中には
先輩に話を聞いて
楽だと言われてる場所で卒なくこなそうとしている学生だっている。
その大切な情報減の1つとして実習先が決まらずに留年したと語り継がれる様子を考えて…。
それにくすっと笑ってしまった。
吸い上げるのを止めてストローから口を離すと
チュポンと失った空気を取り戻す容器の声がする。
私の予想とキコの予想は大体同じだろう。
焦りと不安を織り交ぜた表情で私を見つめるその顔に
ふふふと笑って言葉を落とす。
「伝説になりそう」