きっと、明日も君がすき。
…待ってて、くれたの?
慌てて靴を履き替えて、昇降口を出る。
バサっと音を鳴らして、開いた傘。
「……傘は?」
後ろに黙って立っている私を不審におもったのかな。
横に向けていた傘を縦にした所で、結真くんが肩越しに振り返って私を見下ろした。
「あーっと…忘れ、まして」
申し訳なく見上げれば、無表情で視線を逸らされた。
「迷惑」
…ですよね。
「最悪」
ごめんなさい。
ズッ、とコンクリートと結真くんの靴がこすれた音を合図に、結真くんが歩き出す。
あぁ。せっかく結真くんが待っててくれたのに。今朝慌てて出てきた自分を殴りたい。なんで忘れたの。