わたしの秘密な事情
〜風魔side~
ねーちゃんと若葉さんが部屋を出ていってから数分。
「まだかな~」
「お前、相変わらず楓loveだな」
「あったり前」
「まあ、あんな美人な姉貴がいたら、
他の女の子なんて目に入らねーわな」
別に、美人だからねーちゃんが好きな訳じゃない。
「惚れないでね~」
「いや、流石に楓には惚れないだろ。
何歳から、一緒だと思ってんだよ」
幼なじみだから好きにならないとは限らない。
現に、幼なじみ恋愛に憧れる女子も多いわけだし。
「そう言えば、最近、楓の噂聞いたんだけどさ…」
「うん」
「財閥の超イケメン息子と付き合ってる…
っていう、馬鹿な噂……お前が流しただろ」
「うん」
「うんって……」
ま、ちょっと軽く言ったつもりだったんだけど、あっという間に噂になった。
女の子の噂好きはやっぱり怖いね~。