わたしの秘密な事情
「……やべーわ!!スゲー美男子!!
お前、男の方もイケるんじゃね?」
「だよね!楓が男の子だったら、彼氏にしたいもん!」
「褒めすぎ…」
「よし!じゃあ、行ってこい!」
一瞬、何のことかわからなかった。
そして、
「…ケーキ屋さん」
ねーちゃんの呟きで、思い出した。
罰ゲームは、これだけで終わらないんだった。
「それなら、知り合いに会ってもわかんねーよ!
胸張って行ってこい!」
言ってること無茶苦茶なの、わかってんのかな?
この人は……。
「うん。
チャッチャッと行って帰ってくるね」
そう言うと、思っていたより大人しくケーキを買いに出た。