魁龍Ⅰ[完]
「希衣…俺は言ったよな
次俺の言ったことを疑ったら
許さねぇって」
「―っ!だ、だって今までそういう目でしか
見られなかった!
彼氏も友達もできたて
お前はやってない、大丈夫って言った…なのに
『やっぱりお前だったんだな』
『友達とかもう言わないでくれる?』
って言われた、裏切られた。
魁は、魁だけは私の味方だと思った
で、でも、裏切られたらどうする?
怖い……怖いのっ!
違うって言っても誰も聞く耳持ってくれない
泣いても嘘泣きだって言われて
私は、弱音も涙も出なくなった
だって、どうせ誰も信じてくれない
こんな世界に生きてて、私は息が苦しかった
……助けてって叫んだの
でも………」