【短編】その瞳に映るもの【完結】
「 及川さん、今日送ってくよ 」
放課後。
昼休みの大事件を親友に報告している最中、携帯が鳴った。
「 今日送ってくよ...だって 」
「 まじで?よかったじゃん! 」
あかりは嬉しそうに笑う。
あたしに"そういう相手"ができることが、なにより嬉しいことだと彼女はいうけれど、
本当はそうは思っていないだろう。
ごめん、あかり。
複雑な立ち位置を、あなたにやらせてしまって。