絶対やせて貰います。
「小岩井君の彼女?」
絶対にそんな筈ないと思っているのはありありの態度。
でも一応聞いてみました……
そんな彼女の言葉に旭君より先に口を開いたのは、
旭君があの言葉を口にするのをもう聞きたくなかったから……
「彼女は……「私は旭君の高校の同級生で錦野鯉子と言います
旭君とは唯の友達です。
訳アリでダイエット指南役もさせて貰ってますけど……」
言葉を被せてくる私に唖然とする旭君。
「私は小岩井君と同じ大学の坂口蝶子です
そっか……でも小岩井君にダイエットはもう必要ないわよね?」
『名は体を現す』
蝶の様に華やかな彼女は名前も美しい。
一年前に居酒屋での彼女の態度を見て居なければ騙されていたに違いない。
それ程に綺麗に邪気なく微笑んで見せる彼女が怖くなるけど、言っている事に間違いは無い。