絶対やせて貰います。
私は今一体どんな表情をしているのだろう?
「違うから……勘違いすんなよ……」
私の顔色に焦ったように遼が口を開くけど何が違うのよ。
今ハッキリと私を親友だと思ってないって言ったくせに……
「今日は事故だったけど……カンナと一緒に居たら俺……」
余程言い難いのか?段々と尻つぼみになっていく遼の声が続きの言葉を囁く。
「……またキスしたくなる。それ以上のことも……」
聞き間違いかと思ったけど、遼が顔を真っ赤にしているってことは空耳ではないみたい。
「それって?」恐る恐るでも誘導尋問してたった一つの言葉に辿り着きたい。
「俺はカンナが好きだよ」
地獄行きが変更になって天国行きの切符を貰ったみたいに体がふわりと軽くなり何処までも上昇していきそうだと思ったのに、遼の言葉には続きがあった。
「……でも二人で会うのは今日で最後にしよう」
今度こそ全く意味が分からなかった。
「好きだっていったその直後に二人で会うのは今日で最後にしようって言うの?」
遼に告白されるまで私の遼への思いは友情の延長線上にある漠然としたものだったけど、確かに恋心もあったのだと自覚したばかりなのに。
「私だって遼のこと…「カンナの思いを聞いても俺の気持ちは変わらない」
両思いなのに何故か失恋することが決定事項らしい。