絶対やせて貰います。

先に声を掛けてくれたのは辺見さんだった。

「あの時は本当にごめんなさい。

傷つけるつもりなんてなかったの、勝手に錦野さんに嫉妬してただけで……」

プライドの高い彼女の言葉に驚いた私は直ぐに返事をする事が出来なくて……

「……錦野さん?」

名前を呼ばれてハッとする。

「いえ……私は辺見さんに感謝してる。

あの時の言葉がなかったら私は今も『どすこい』のままのだった筈だもの

辺見さん、ありがとう」

遅ればせながらにっこりと笑ってお礼を言った。

「それにしても痩せたよねー」

彼女の言葉に努力を認められたようで嬉しかったのだが、そういう彼女だって、

一年前に比べたら大分ほっそりしていた事に気が付いた。

「辺見さんも頑張ったんだねー」

「冷蔵庫の御札のお蔭です」

「恐れ入ります」

「「フフッ」」辺見さんと私は微笑みを交わした。


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