絶対やせて貰います。
悠斗君とは我が家の最寄駅で待ち合わせて、商店街で足りない生鮮食品を少しだけ購入してから我が家に到着。
「どうぞ、上がって下さい」
「お邪魔します」
少し照れ臭いやり取りをしながら悠斗君を我が家に招き入れた。
悠斗君に自宅で手料理を食べて貰おうと考えて真っ先に行動したのが自宅の
大掃除。
他所の家に行くと住んでる人が見落としがちなところに何故か視線が行ったり、その家独特の”生活臭”が気になったりするから「客観的に見て大丈夫かな?」
そんな事を考えながらいつも以上に気合を入れて頑張ったつもり。
「今、コーヒー入れてくるから悠斗君はリビングで座ってて」
一戸建ての我が家は差ほど大きくないけど家族四人が生活するのに十分な広さはあって、1階にリビングルームその向かい合わせで対面式のシステムキッチンになっている。
後はトイレとバスルームと客間が1階で、2階は両親の寝室、私、ことちゃんの部屋にもう一つのトイレがある、小さくとも快適な我が家。
悠斗君にコーヒーを出してから殆ど下準備の終わっている調理に取り掛かった。
今日の約束をした日に嫌いな食べ物があるか聞いたら
悠斗君は「生ものが嫌い」と言っていたので和食は避けて洋食を作ることに決めた。
私がダイエット宣言をした日を境に、ことちゃんからリクエストがあった日以外は我が家の食卓に上るのは殆どが和食になったから久しぶりに作る洋食にちょっと緊張もする。
『味、大丈夫かな?』って不安だったり、『美味しいって言ってくれるかな?』って期待感が混在して気持ちが落ち着かない。