絶対やせて貰います。
小岩井家
カンナちゃんに無理やり送り出された私と小岩井君は微妙な空気を纏ったまま駅へと到着。
その間に交わした会話はお互いの家族に関する内容、小岩井家も我が家と同じく4人家族でご両親と3つ下の妹さんが居るそうだ。
小岩井君のダイエットを開始するに為にクリアしなければならない重要な問題とは一体何のか?
物凄く気になって聞いてみたのだけれど……
「家に来れば直ぐに分かるから……」
小岩井君はそれだけ言って黙ってしまい、それ以上聞き出す事は叶わなかった。
それから小岩井君に一つお願いされた事がある。
「錦野さんを今日から”こいちゃん”って呼んでいい?
俺のことは小岩井君じゃなくて”あさひ”って呼んで欲しい。
我が家で小岩井君って呼んだらさー全員が小岩井な訳で紛らしいから……」
にっこりと笑ってそう提案してくれた。
”こいちゃん””あさひ君”なんてスッゴイ仲良しみたいで照れ臭いけど……
これから協力し合って行く間柄なるんだもの遠慮なく”あさひ君”と呼ばせて頂きます。
旭君の自宅は我が家から徒歩でも約30分では行ける場所にあった。
校区が違っていたから高校まで旭君の存在を知らなかったかった私は『街のどこかですれ違ってたりしてたのかな?』そんな事を考えていたら小岩井家に到着した。