マネー・ドール -人生の午後-
仕事に集中し始めたころ、携帯が鳴った。
誰だよ、やっとのって来たのに。
「ご依頼いただいておりました、検査の件で、お電話いたしました」
あっ! すっかり忘れてた。
「結果、出たんですか?」
「はい。どうしましょう。原則では、お越しいただくんですが」
「取りに伺います。今日でもいいですか?」
「準備しておきますので、六時以降にお願いします」
「わかりました」
そう、俺は、先日の事件の後、杉本に頼んで、DNA検査を依頼した。もちろん、真純との関係で。
真純には話していないから、結果がどうであれ、真純が知ることはない。俺と杉本の、自己満足ってわけだ。
まあ、杉本は間違いないって言うんだから、間違いないんだろう。
今となっては、どっちでもよくなりつつあるけど、やっぱり、はっきりさせておきたい。
正直に言うと、真純はまだ、気持ちが揺れている。
俺には見せないようにしているけど、時々、昔の荷物を見ていることを、俺は知っている。
あの荷物……捨ててしまったほうがいいのかな。
このことがはっきりしたら、荷物のこと、ちゃんと話してみよう。
焦っちゃいけない。今が大事な時だ。真純の気持ち、揺らすようなことは、絶対にしちゃいけない。
やっと真純が、真純らしくなってきたんだから。
誰だよ、やっとのって来たのに。
「ご依頼いただいておりました、検査の件で、お電話いたしました」
あっ! すっかり忘れてた。
「結果、出たんですか?」
「はい。どうしましょう。原則では、お越しいただくんですが」
「取りに伺います。今日でもいいですか?」
「準備しておきますので、六時以降にお願いします」
「わかりました」
そう、俺は、先日の事件の後、杉本に頼んで、DNA検査を依頼した。もちろん、真純との関係で。
真純には話していないから、結果がどうであれ、真純が知ることはない。俺と杉本の、自己満足ってわけだ。
まあ、杉本は間違いないって言うんだから、間違いないんだろう。
今となっては、どっちでもよくなりつつあるけど、やっぱり、はっきりさせておきたい。
正直に言うと、真純はまだ、気持ちが揺れている。
俺には見せないようにしているけど、時々、昔の荷物を見ていることを、俺は知っている。
あの荷物……捨ててしまったほうがいいのかな。
このことがはっきりしたら、荷物のこと、ちゃんと話してみよう。
焦っちゃいけない。今が大事な時だ。真純の気持ち、揺らすようなことは、絶対にしちゃいけない。
やっと真純が、真純らしくなってきたんだから。