マネー・ドール -人生の午後-
(4)
目が覚めると、隣に慶太が昨日のままで、眠っていた。
もちろん、私もそのままで、いつの間にか眠っちゃったみたい。
時間は七時。朝ごはん、八時だったかな……
お風呂、入んなきゃ。
肌は、ちょっとベトベトしていて、慶太の匂いがして、昨夜のことが……よみがえっちゃう。
バスルームから出ると、慶太が起きて、テレビを見てた。
「俺も、風呂入るね」
「うん」
「なんか、ちょっと筋肉痛……がんばりすぎたかな」
慶太は笑って、お風呂へ行った。
私もちょっと筋肉痛? 昨夜のことを思い出すと、なんか、熱くなっちゃう。
あれがもし……ダメダメ。こんなこと、考えちゃあ。
メイクをする私を、お風呂上りの慶太が、隣でじっと見てる。
「どうしたの?」
「こうやって、真純はできあがるんだなぁって思って」
「もう、何それー」
「やっぱキレイだな」
キレイ……そうかな……
最近、思う。
あの人に、似てるなって……
あの人も、私に背中を向けて、こうやって鏡の前で、お化粧してた。
今思えば、歳の割にキレイだったけど、私には、薄汚い、オトコにだらしない、最低なオンナにしか見えなかった。
だから、私も……そんな風に見えてないかな。
もちろん、私もそのままで、いつの間にか眠っちゃったみたい。
時間は七時。朝ごはん、八時だったかな……
お風呂、入んなきゃ。
肌は、ちょっとベトベトしていて、慶太の匂いがして、昨夜のことが……よみがえっちゃう。
バスルームから出ると、慶太が起きて、テレビを見てた。
「俺も、風呂入るね」
「うん」
「なんか、ちょっと筋肉痛……がんばりすぎたかな」
慶太は笑って、お風呂へ行った。
私もちょっと筋肉痛? 昨夜のことを思い出すと、なんか、熱くなっちゃう。
あれがもし……ダメダメ。こんなこと、考えちゃあ。
メイクをする私を、お風呂上りの慶太が、隣でじっと見てる。
「どうしたの?」
「こうやって、真純はできあがるんだなぁって思って」
「もう、何それー」
「やっぱキレイだな」
キレイ……そうかな……
最近、思う。
あの人に、似てるなって……
あの人も、私に背中を向けて、こうやって鏡の前で、お化粧してた。
今思えば、歳の割にキレイだったけど、私には、薄汚い、オトコにだらしない、最低なオンナにしか見えなかった。
だから、私も……そんな風に見えてないかな。