素直な気持ちが言えたとき
俊『おっしゃー間に合った!』



はるか『セーフ!』



私と俊はクラスも一緒。同時に教室に駆け込む。



先生『お前らギリギリだぞ!それにはるか!お前日直だぞ!』



はるか『あ!…今日でした?すいませーん。』



みんなに笑われながら私達は席につく。俊は私の2つ前の席。すると前の席の美紀が話してきた。



美紀『出席簿取ってきたから大丈夫だよ。花瓶の水も変えといたから。』



はるか『美紀~ありがと~美紀がいないと私死んじゃうよ。』



すると俊の隣の哲哉が茶化してくる。



哲哉『俊、嫁が死ぬとか言ってんぞ?』



俊『はるか!まだ死ぬな!まだジュースおごってもらってねぇぞ!』



はるか『そっちかよ!』



先生『うるせぇぞそこ!また二人か!夫婦漫才は家でやれ!』



俊『いやー披露する場所がほしいもんで。』



はるか『乗らないでいいから!』



またみんなに笑われる。



美紀『いつも二人仲いいね。』



はるか『幼なじみなだけだよ。夫婦ネタもしつこいし!お陰で彼氏出来ないよー。』



美紀『俊くんがいるじゃん。』



はるか『俊?えーだってオナラ臭いんだよー。』



俊『なんだそれ!いい匂いのオナラは怖いだろ!臭いからオナラなんだよ。それに彼氏出来ないの俺のせいにすんなよ。』



はるか『美紀、オナラの匂いで力説してるよ?あり?』



美紀『そんなこと言ってると取られちゃうよ。』



はるか『えー誰かいる?』



美紀『(小声で)…いるみたいだよ。一年生でよく俊くん見に来ているこがいるみたいだよ。』



はるか『…マジ?』



俊『ん?俺がどうしたって?』



はるか『あ、ううん、何でもない。駅のとこに出来たクレープ屋さんの話。』



俊『あ!あそこ?俺も行きたい!今日行こうぜ。』



はるか『いいよ。美紀も行こー。』



美紀『私は部活あるから。感想聞かせて。それで決めようかな。』



美紀はいつも流されずにしっかりしている。それに綺麗で、級長もしていて、男子にも人気がある。私の一番の相談役。そして、私が俊を好きなことを知っているただ一人の親友。



そんな美紀から俊に好意を持つ後輩の存在を聞き、なんとか表情に出さずに不安を押し殺している私をよそに俊は哲哉とサッカーの日本代表の話をしている。まったく…いい気なもんだよ。
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