なやとりえほ(仮)

娘がなくなって1年が過ぎた

娘の奏では1年前の2月9日事故でなくなった

15歳という若さだった


それからだ。

夫の出張が多くなったのは。


悪いことではない
否、むしろいい事だろう

それでも少しだけ寂しかった

物音一つしないこの家は私をやみに引きずり込む


――――~♪~


突然ケータイがなった。電話だ。

さっきメールをくれた友人からだった

なんとなく電話に出るのが憂鬱になる


なぜかは分からなかった

否、心のどこかでは分かっていたのかもしれない


「・・・もしもし?」

「・・・舞?」


いやな予感がした

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