レンアイ上級初心者
河内は苦しいながらにいった。
柊「は、はは!お前やっぱりすげえや……。めっちゃいてーけど怒る気になんねえや………」
莉羅「当たり前でしょ!あんたが悪いんだから!」
しばらくうずくまりながら笑っている河内を怒る気になれずに見ていたら降車駅に着いた。
あ、降りなきゃ!
ドアが開いて出ようとしたけど、引っ張られて出られなかった。
柊「俺さ、あんたに腹パンくらって痛くて歩けないんだけど」
やば!そこまでひどいのくらわしちゃったの?!
でもはっきり言ってこいつが悪いんだし…
莉羅「なら一生電車の中で過ごせば?」
柊「お前なー……かわいくねえやつ…」
莉羅「そういうこと言うならまじで連れてってあげないから!」
てゆうか早くしないとドア閉まっちゃうって!!!!
柊「あーごめんって!お願いします、助けてください」
もう仕方ない!
私は河内の手を引っ張ってドアが閉まる直前で降りられた。
あ、危なかった〜……
そのまま河内を引っ張りながら行こうと思ったけど、河内はなかなか動こうとしない。
莉羅「なにしてんの?早くしてよ!」
でも河内は真っ青な顔をして言ってきた。
柊「やべえ………俺の鞄………ドアに挟まっちまった…………」
莉羅「はあ?!もう何やってんの?!」
私が引っ張って取ろうとしても、河内が取ろうとしてもびくともしない。
そんな中発車の合図が鳴って今にも電車が発進してしまいそうだった。
こんな時聖ちゃんがいれば………!
運悪く、聖ちゃんは私達がこんなことになってるなんて気付かずに行ってしまったらしい。
もう!!早く離れなさいよ!
柊「なあ……」
莉羅「なに!」