君のとなりで
そしてその後の授業はお腹がならないかヒヤヒヤしながら受けたから全然集中出来なかった。

頭の片隅には颯にチョコをあげることと、お腹のこと。

ダメだな、あたしって。

そしてなんとか午前中の授業をやりすごし、ついに待ちに待ったお昼休み!!!

軽くお弁当を食べると、チョコの包みを持って早紀ちゃんに宣言。

「行ってくるね!」

「うん、頑張ってね!」

よし!一人で気合いを入れるといざD組の教室へ。

うぅー…なんか緊張するよ!

教室の入り口から中を覗いてみる、颯、いるかな?颯はいつもお弁当だからいるはずなんだけど…

「あれ?実結ちゃんじゃん!」

あたしに気がついた昂君が入り口まで来てくれる。

「あの、颯は?」

昂君と一緒にご飯いつも食べてるよね?

「颯ならなんか呼び出されて中庭に行ったよ。つうか、それも颯へのチョコ?あいつ、朝からどんだけもらうんだよ!いいよなー、本命もいてさ!」

そうだっ!あたし、チョコ作りに必死で颯がすっごいモテるってこと忘れてた!早く渡さなきゃ!

「ありがとう!あっ、良かったらこれ、昂君に。早紀ちゃんからでもあるの。」

早紀ちゃんと作ったからそうだよね。

「うわー、サンキュ!今年初チョコだ!」

「えっ、嘘。昂君モテるでしょ?」

クラスにも何人か昂君のことかっこいいって思ってる子いるし、昂君は優しくて、かっこいいもん。
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