君のとなりで
公園の入口には颯の腕をがっちりと掴んだあーちゃん。

…だめだ!あたしってば心狭いよ!

「おい、離せよ。つかなんでお前らいんだよ?」

颯があーちゃんの手を振り払う。

ちょっとほっとしちゃう自分に、激しく自己嫌悪。

「実結と颯にプレゼント!」

はいっと手渡されたチケットのようなもの。


「なに?これ…」


颯が怪訝そうな顔でそれをもつあたしの手をのぞきこむ。

ひゃー!ちょっと!!颯さん!近いです!

「遊園地のチケット!おばあちゃんがくれたの!今週の日曜日、行こうよ!」

あーちゃんが嬉しそうにいった。

「俺はパス。めんどくさい。」

颯は人がたくさんいるところ嫌いだし、待ったり並んだりするのも嫌いなんだっけ。

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