君のとなりで

あおくんの思い side実結

ガタガタと音をたてながらゆっくりと空に近づいていく観覧車。

ちょっと足がすくむ。だってあたし、軽い高所恐怖症だもん!

「みゅー?大丈夫?」

「へ?あははは…大丈夫…」

ほんとは全然大丈夫なんかじゃないけど。

地上に上がっていくにつれてあたしの恐怖心も高まっていく。

窓から景色なんて怖くて見れやしない。

下なんか見ちゃったら、本当に足がすくんで動けないよ。


よし、ここはひたすら前を向いてよう!

真正面に座るあおくんの顔をじっと見つめる。

そういえば、あおくんとあーちゃんってイギリス人とのクォーターなんだっけ。

こうしてみると、ちょっとだけ瞳が青い。

「みゅー、じっと見られたら照れるんだけど…」

「あっ、ご、ごめんなさい!」

いけないいけない!つい、ね…

「やっぱ怖いの?」

「うっ、ううん!怖くないよ!」

あたしがそういうと、あおくんは真正面の席からあたしの隣に移った。

急に距離が縮まって、びっくりする。

「茜と颯も楽しんでるのかな?」

上のゴンドラを見ながらあおくんが言う。

今日のあーちゃんは凄かった。

ずーっと颯に猛アタック。

あたしの入る隙なんて全くなかった。

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