君のとなりで
「泣くなよ。俺、お前が泣いたらどうしていいかわかんねえから。」

そう言うと繋いだ手に力を込める。

そうだよね、あおくんとも約束したんだもん。

いつも笑顔でいないとね。

「帰ろっか?」

「うん!」

手を繋いだまま空港を出た。

帰り道は二人とも黙ったままで。

なんだか緊張してきちゃった。

あーちゃんの最後にいった言葉が頭の中でリピートされる。

…っ!やっぱりあたしからキスなんて絶対絶対無理!

「実結、ちょっといい?」

颯が指差す先にはこの前来た公園。

そういえばあのとき何をとりにかえったのかまだ知らなかった。

公園には人はいなく、二人でベンチに座る。

うー…やっぱり緊張する!


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