君のとなりで
「じゃあ俺ら行くわ、あ、実結。今日の放課後部活ないからホームルーム終わったら廊下で待っとけよ!」

それだけ言うと颯はさっさと行ってしまった。

あの春休みの最後の甘い雰囲気はあたしが見た幻だったのかな?

でも負けないもん!

少しずつだけど、あたしたち恋人っぽくなってきてる気がする。


「みーゆ!何一人で百面相してんの?」

「あっ、疾風君!おはよう!」

そういえば疾風君、同じクラスになれたのかな?

「何組だったの?」

「俺はD組、実結は?」

疾風君ともクラス離れちゃったのか…

なんかついてないなぁ…

「あたしはC組だったよ。残念だね。」

D組かぁ…あっ!D組って颯のクラスじゃん!

いいなぁ…あたしもD組が良かったよ!

「隣だし、すぐ会えるよ。そうそう、中原と同じクラスだから見張っといてやる!」

「あははっ、ありがとう!」



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