君のとなりで
その女の子はあたしをぎゅっと抱きしめた。

えっ!?

「あの!」

「あっ!ごめんねー!ついかわいすぎて…あたしは戸田歩美!あゆって呼んで!ずっと実結ちゃんと友達になりたいって思ってたの!」

「あたしですか!?」

こんなきれいで背が高くて、まるでモデルみたいな人がなんであたしなんかと?

「うん!よろしくね!」

ニコッと笑った笑顔はすごくかわいい。

優しそうな人だな…新学期早々、新しい友達ができて良かった!

「こちらこそよろしくね!あゆちゃん!」

「きゃー!あゆちゃんなんて!ねえねえ、実結ってよんでいい?あ、そうだ!メアド交換しよ!」

「うん!」

「おい!歩美!俺の存在を忘れんな!」

携帯を取り出すあゆちゃんの後ろから浅丘君が言う。

「うっさいなー、実結、こいつはあたしの幼なじみの浅丘桐生。うっとおしいへたれだけどまあ仲良くしてやって。」
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