君のとなりで
そういえば、颯は進路どうするのかな…

一緒の大学に行けたら一番だけど、大学受験は高校のときみたいに、決めれないよね。

向坂高校を選んだのだって、公立で普通科だからだもん。

「実結?帰るよ。」

ダメだ!後ろ向きにばかり考えちゃ!

とりあえず、もう少しいろいろ考えてみよう。

真結ちゃんにもアドバイスとかしてもらって、先生とかにも聞いてみよう。

あたしは自分に言い聞かせると、颯に続いて図書室を出た。

学校を出ると、辺りはもう薄暗い。

颯とあたしの影がのびてる。

なんか、颯、また身長伸びてない?

「颯、身長伸びた?」

「さあ?ま、来週計るから。」

来週はあたしの嫌いな行事、身体測定がある。

一ミリでもいいから身長伸びててほしい。

そして颯にはこれ以上伸びてほしくない。

バスケ選手としてはもっともっとほしいらしいけど、それで十分だと思う。

颯が背が高いのは、完璧遺伝だからなー…

隼人さんも美恵さんもスラッとしてるし。


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