君のとなりで
そもそも、星野君は一年生で、この前入学したばかりなのに。

話したこともなかったのにどうして?

「ははっ、噂通り、ほんとにかわいい。」

かわいい!?あたしが!?

有り得ない!!

もう!

心臓に悪いよ…

もしかしてからかわれてるのかな?

年下にも、しかも二つしたにまでからかわれるあたしっていったい…

あ、でも今年の春、中学一年生になった空くんにもからかわれてるか!

笑い事じゃない!

「先輩、着きましたよ?」

手を引っ張られ、いつのまにかついていた図書室。

中にはいると、数人が読書や勉強をしている。

カウンター当番っていっても暇だなぁ…

眠たくなってきちゃったよ…

「…ゆ…実結!」

肩を揺さぶられて、目を開けると、そこには颯がいた。

「あれ?部活は?」

「もうとっくに終わった。てゆうかお前、なにつけてんの?」

へ?

なに?

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