君のとなりで
当たり前か…

芸能人並みにかっこよくて、バスケ部のキャプテン兼エースで、性格だってあたしには意地悪だけど、本当は優しいもん。

昔から颯はいつもみんなの中心。

「最初はびっくりしました、実結先輩がまさか中原先輩と付き合ってるなんて。」

やっぱり釣り合ってないんだ…

さすがに二回も言われたら、きついものがある。

「やっぱり変だよね、あたしみたいな地味な子と颯みたいなモテモテの人が付き合ってるなんて。」

いってて悲しくなってきた…

バカだな、あたし。

「そんなことないですよ、実結先輩は可愛いです。一番かわいいですよ!」

お世辞だとわかってても、かわいいって言われて嬉しくないわけがない。

「ありがとう。」

「いえ、ほんとのことですから!」

星野君のおかけで少し前向きになれたかも。


星野君はそのあと、部活にいってしまって、一人ボーッとカウンターに肘をついて考え事。

来週までに進路を決定しなきゃいけないんだよね。

三年生になってからまだ二ヶ月ちょっとしかたってないのに。

高校受験と大学受験とじゃ、全然わけがちがう。



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