君のとなりで
都築君は静かに言うと、あたしと星野君の手をぐいっと引き離した。

「失礼します!実結先輩、すみませんでした!」

それだけ言うと星野君は走って図書室を出ていった。

「あの、ありがとう…」

「いいよ、別に。」

都築君っていつも無愛想な感じで話しかけずらかったけど、本当は優しい人なのかな。

…沈黙。

話題がない。

どうしよう…

「藤咲さんってちっさいよね。」

突然都築君が無表情のまま言った。

「同じクラスになったときから思ってたんだ。ちっちゃいなーって。」

ちょっと…この人失礼じゃない!?

まあ、言われなれてることだけどさ…

「そうなんだよね、いまだに中学生に間違えられるし、困っちゃうなー…都築君は背高いよね!」
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