君のとなりで
「嘘だよ、ほら。」

「わあっ!ありがとう!」

なんか、犬みたいだな…

撫でてやりたくなる。


ご飯を食べ終わり、これからどこで時間を潰そうかと考える。

星が見えるのはもちろん夜。

それまでにまだたくさん時間はある。

「二人はこのあとどんな予定なの?」

店の奥さんらしき人がお茶を出しながら聞いてきた。

「星を見に来たんです。」

「あら、だったらいい場所があるわよ。結構穴場でね、あんまり知られてないからよく見えると思うわ。」

その場所はここから少し遠く、バスに乗っていかなければならない。

「でも星を見て帰るなら宿をとってるの?」

「宿、ですか?」

確かに帰るのが遅くなるだろうと思ってはいたけど、そこまで遅くなるのか?

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