君のとなりで
そこにたっていたのは隣のクラスで颯と学級委員をしている西田さんだった。

去年のクリスマスにクラスのパーティーに参加するよういってくれてって頼んできたっけ。

話すのはそれ以来だけど、この前颯と教室で…

ううん、考えるのはやめよう。

傷つくだけだもん。

「あのね、実結ちゃんに話があるの。今からいいかな?」

今からって…もう六時前。

お母さんに連絡しなきゃ心配されちゃう。

「明日じゃだめ?」

正直なところ、西田さんと話す気分じゃない。

今日はまっすぐかえって家で論文の練習をしないといけないし。

「お願い!すぐすむから!」

お願いされると断れない性格のあたしは頷いてしまって近くにあった公園のベンチに西田さんとならんで座る。

話ってなんだろう。

「単刀直入に聞くけど、実結ちゃん、颯君と別れたんだよね?」

えっ…何で知ってるの?

もしかして颯が言ったのかな。

そもそもあたしと颯が付き合ってたことを知ってるのも数人しかいないはずなのに。

「…うん。」

戸惑いながらも答えると西田さんはあたしの手をぎゅっと握った。

「あたしね、本気で颯君と付き合いたいって思ってるんだ。だから実結ちゃん、協力してくれないかな?」


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