君のとなりで
「ここのクリスマスツリーはカップルで来ると永遠に寄り添える、というジンクスがあるんです!」

永遠に、かぁ…いいな。あたしも颯とイルミネーション見に行きたいな。旅行はさすがに無理だけどそれくらいなら颯も行ってくれるかも!

明日聞いてみよう!



そして次の日の帰り道、颯の部活が終わり、二人で並んで歩く。期末テストの勉強に追われてて意識してなかったけど、言われてみてみれば通学路もクリスマスの装飾が飾られている。

「もうすぐクリスマスだね。」

「あぁ、そういや兄貴が真結ちゃんと旅行行くって浮かれてたな。」

聖君、颯に言ったんだ。ひゃー…大胆!あ、真結ちゃんもか。

「その前に俺らは期末テストだけどな。」

もう!颯ってばテンション下がるようなこと言わないでよ。

「いいなー、真結ちゃんと聖君!」

わざと声にだして颯の顔をチラチラ見ながらいってみる。

「何?俺と旅行行きたいの?」

颯と二人で旅行!?そんなの考えるだけで顔が熱くなってくるよ!

「旅行は無理だけど、あの、駅のツリー見に行きたいなって…」

お願い!と念じながら颯の顔を見上げる。
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