君のとなりで
嫉妬 side颯
2月14日、今日は世間ではバレンタインデー。
こんな行事をするのは日本だけで、お菓子会社の策略でチョコレートを売るための行事。
なのに、数日前からフワフワと浮足立っている馬鹿なこいつ。
「あーあ、今年はどんなチョコくれんのかな、付き合って初めてのバレンタインだもんな!たのしみだなー!」
机の上には開きっぱなしの英語の問題集。
置かれたシャーペン。
俺はそれを丸めて、パコンと昂の頭を叩いた。
「バカ、受験まで1週間切ってんぞ。落ちる気か?」
「いって!なんだよー!いいじゃんかよ、バレンタインくらい浮かれたってさ!颯だってワクワクしてんだろ?実結ちゃんのチョコ!」
「別に。やる気ないなら帰るわ。」
実結、待ってるし。
「そんなこと言って!これから実結ちゃんと帰るくせに!ふんっ!俺だって今日は早紀と帰るもんね!」
そう言うとほんとにシャーペンや問題集を片付け始めた。
「なあ、なんでお前彼女いるのにそんなにチョコもらってんの?」
下駄箱から靴を取り出しながら昂が俺のカバンを睨んだ。
「知らねえよ。」
朝来たら机とかロッカーに入ってたんだよ。
食べ物だから捨てるわけにもいかないし、持って帰るしかない。
「いいなー、モテる奴は!ほら、また来たぜ?」
昂が指差す方向を見ると、バスケ部の後輩で、女子バスケ部の現在キャプテンの水橋恵那が立っていた。
俺達に気がついた水橋は走ってこちらにやってくる。
「こんにちはっ!あの、颯先輩、少しお話があります!昂先輩、いいですか?」
話って俺に?
「いいよいいよ!ほら、颯、実結ちゃんにはいっとくから!」
背中を押され、すたすたと歩く水橋についていく。
足が止まったのは、見慣れた体育館倉庫の前。
こんな行事をするのは日本だけで、お菓子会社の策略でチョコレートを売るための行事。
なのに、数日前からフワフワと浮足立っている馬鹿なこいつ。
「あーあ、今年はどんなチョコくれんのかな、付き合って初めてのバレンタインだもんな!たのしみだなー!」
机の上には開きっぱなしの英語の問題集。
置かれたシャーペン。
俺はそれを丸めて、パコンと昂の頭を叩いた。
「バカ、受験まで1週間切ってんぞ。落ちる気か?」
「いって!なんだよー!いいじゃんかよ、バレンタインくらい浮かれたってさ!颯だってワクワクしてんだろ?実結ちゃんのチョコ!」
「別に。やる気ないなら帰るわ。」
実結、待ってるし。
「そんなこと言って!これから実結ちゃんと帰るくせに!ふんっ!俺だって今日は早紀と帰るもんね!」
そう言うとほんとにシャーペンや問題集を片付け始めた。
「なあ、なんでお前彼女いるのにそんなにチョコもらってんの?」
下駄箱から靴を取り出しながら昂が俺のカバンを睨んだ。
「知らねえよ。」
朝来たら机とかロッカーに入ってたんだよ。
食べ物だから捨てるわけにもいかないし、持って帰るしかない。
「いいなー、モテる奴は!ほら、また来たぜ?」
昂が指差す方向を見ると、バスケ部の後輩で、女子バスケ部の現在キャプテンの水橋恵那が立っていた。
俺達に気がついた水橋は走ってこちらにやってくる。
「こんにちはっ!あの、颯先輩、少しお話があります!昂先輩、いいですか?」
話って俺に?
「いいよいいよ!ほら、颯、実結ちゃんにはいっとくから!」
背中を押され、すたすたと歩く水橋についていく。
足が止まったのは、見慣れた体育館倉庫の前。