君のとなりで
カウントダウン side颯
「ここだったんだ、来たかったの。」
卒業式から2日後、3月12日、俺達は星見が丘の駅にいた。
実結と最後にここの星空を見たかった。
半年前はここで終わったから、もう一度、今度は離れない約束を。
ここで新たに、始まる。
「今日はちゃんと、星見れるから。」
それが何を意味しているのか、実結にはわかっているらしい。
二回目の外泊。
日菜さんは笑顔で見送ってくれたけど、廉さんには絶対に実結に手を出さないっていう約束をした。
けど、自信ない。
「颯、お腹空いたね。あそこで食べよう?」
実結が指差したのは、前に来た時にも入った小さな食堂。
外観は全く変わってない。
店に入ると、夏と同じ、懐かしい雰囲気の香りがした。
「いらっしゃいませー!ってあら!あなた達去年の夏に来てくれたカップルさんじゃないの!」
覚えててくれたんだな。
「今度も星を見に来たの?」
「はい!今日はちゃんと宿を予約してます!」
お茶を受け取りながら嬉しそうに笑う実結。
そんなんだよな、今日はこのまま家には帰らない。
明後日出発するから、こうして二人でゆっくり過ごせるのも今日明日が終われば二年後になってしまう。
卒業式から2日後、3月12日、俺達は星見が丘の駅にいた。
実結と最後にここの星空を見たかった。
半年前はここで終わったから、もう一度、今度は離れない約束を。
ここで新たに、始まる。
「今日はちゃんと、星見れるから。」
それが何を意味しているのか、実結にはわかっているらしい。
二回目の外泊。
日菜さんは笑顔で見送ってくれたけど、廉さんには絶対に実結に手を出さないっていう約束をした。
けど、自信ない。
「颯、お腹空いたね。あそこで食べよう?」
実結が指差したのは、前に来た時にも入った小さな食堂。
外観は全く変わってない。
店に入ると、夏と同じ、懐かしい雰囲気の香りがした。
「いらっしゃいませー!ってあら!あなた達去年の夏に来てくれたカップルさんじゃないの!」
覚えててくれたんだな。
「今度も星を見に来たの?」
「はい!今日はちゃんと宿を予約してます!」
お茶を受け取りながら嬉しそうに笑う実結。
そんなんだよな、今日はこのまま家には帰らない。
明後日出発するから、こうして二人でゆっくり過ごせるのも今日明日が終われば二年後になってしまう。