君のとなりで
会えなくっても、颯のそばに気持ちがいるよ。

きっと大丈夫だよね。

あたしたちには距離に負けない、たくさんの思い出があるもん。

颯に抱きつくと、優しく腕を回してくれる。

その大きな目と目が合うと、少しずつ顔が近づいて。

あと数ミリってところで、颯の唇が動いた。

「実結、好き。」

っ…そんな不意打ち、ずるい…

びっくりして颯を見上げると、そのまま唇を塞がれた。

すぐに離れて、また重ねられる。

颯、ありがとう。

あたしのこと、好きでいてくれて、ありがとう。

これからもずっと隣にいてね。

あたしも、ずっと隣にいるから。
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