君のとなりで

久しぶりに side颯

長いと思っていた結婚式はあっという間に終わり、二家族で食事をしたあと、解散。

兄貴と真結ちゃんはチャペルの近くのホテルに泊まるらしい。

親同士はまだ色々話したいらしく、このあとも飲みに行くらしい。

俺と実結は先にマンションに帰ることになった。

電車に乗って地元の駅まで帰ると、そこからマンションまで歩く。

一ヶ月ぶりに見た実結は相変わらずかわいかった。

何より今日の服装、薄い水色のミニのドレスに白いミュール。

いつもより少しだけ大人っぽくて、ドキドキした。

俺、おかしいのか?

もう付き合って五年目に入るのに、こんな小さなことでいちいちドキドキして。

それに実は、キス以上もまだ。

これを知っているのは昂と大学で出来たバスケ仲間の大翔だけ。

大翔はアメリカでの寮が同室で、たまたま一度試合のしたことがある学校のエースだったから覚えていた。

そしてもうひとつ、大翔にも遠距離恋愛中の彼女がいた。

だけど違うのはそのマメさだ。

俺は一週間に三回電話をすればいいほうだったけど、大翔に至っては必ず毎日、たった一分でも声が聞きたいらしい。

そりゃあ俺だって毎日、実結の声聞きたかったけど、時差もあるし、お互い勉強もサークルもあって忙しかったからそれが俺の限界だった。
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