君のとなりで
「そろそろ行くか。」

そう言って颯はあたしにその手を差し出した。

「うん!」

あたしはその手をしっかりと握る。

あたしたちの目の前には光に包まれた未来が広がってる。

この先、辛いことも、悲しいこともたくさんあると思う。

泣いたり、起こったり、落ち込んだり。

たけど颯となら、それ以上の幸せや嬉しさもきっと経験できるんだ。

どんなに辛いことだって、二人一緒なら乗り越えていける。

きっと大丈夫。


だから、この手を離さないでね。

ずっとあたしのとなりにいてね。

「颯!大好き!」

あたしは何回だって言うからね。

いつも応えてくれなくてもいい。

だけどたまには応えてね。

「…俺も、…」

そこで止まっちゃう颯。

あー、今日は無理だったかな。

「ていうか、俺は好きって言うより、」

そして颯の優しい腕に抱きしめられて、颯があたしの耳元で囁いた。


「実結、…愛してる。」
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